ルークはしばらくの間、ジルの恥ずかしそうに目を伏せる顔や白く浮かぶ裸体を、覆い被さった上から眺めていました。
ジルの髪は触れるとまだ湿り気を残していて冷たく、身体からは湯上りの香りがしています。
まだ少年めいた様相の伸びやかな両足は肩幅に開かれ、恥じて閉ざそうとするように足先が動かされていましたが、ルークの脚で抉じ開けられて固定されてしまっていました。
指で触れるとジルの身体は震えだしてしまいましたが、ルークは構わず真珠の輝きの身体を求め始めました。
若く世俗のことに疎いジルはこの行為の意味を知りませんでしたが、とても恥ずかしい思いに囚われて、いつも震えを抑えることができないのでした。
赤く染まった耳朶をルークの唇に嬲られて、ジルは緩く首を振ります。
荒れた息と舐る舌の音が絶えず吹き込まれて、宝石の瞳からは涙が一雫こぼれました。
焦れるような感覚を伝えるそことは別に、ルークの指が執拗に弄る胸の刺激は痛いほどに強く、身を捩じらせながら止めてくれるよう哀願します。
ですがそういった願いを聞いてもらえた試しはなく、可憐な双方の実は荒っぽい指に潰され歯噛みされて、余計に酷く苛められるのでした。
ルークは午後になると決まってジルを部屋へ呼びつけていましたので、屋敷の者たちも行われている行為に薄々気づいているのかもしれません。
しかし、ジルを助けてくれる者は誰もなく、レイモンドやライナスに至っては粗暴なルークの憂さ晴らしになって丁度良いくらいに思っているのでした。
ジルのまだ未熟な欲望が立ち上がると、ルークの唇はジルの上半身から薄い腹を伝って下方に下りていきます。
悲しく息を吐いて、ジルの手は動きを止めるようにルークの髪に触れました。
レイモンドとライナスは栗色の髪を手入れして長めに伸ばしていましたが、その髪は短く切り揃えられた素っ気無い黒髪です。
ルークの口で性器を慰められるその行為は、ジルをたまらなく恥ずかしく居たたまれない心地にさせるのでした。
「あっ、ぁぁ…、もうそんな、しないでください…」
ルークはまるでその部分から漏れる液が、甘露か蜜ででもあるかのように音を立てて吸いつきます。
その恥ずかしい行為の音と強い刺激にジルは泣いて全身を震わせ、指は無意識にルークの硬い髪を彷徨っていました。
頭を退けようとする手や、ベッドを蹴って惑う脚をルークは力ずくで抑えてしまって、ジルを追い詰めていきます。
「ひ、ぅぅ…ンぅ……ぅっ!」
ジルはとうとう高い悲鳴を上げて、背筋と脚を突っ張らせると堪えていたものを放ちました。
ルークは濡れた口を拭うと、四つん這いに被さった姿勢になってジルの身体を見下ろしました。
乱れた息にジルの細い胸は上下を繰り返して、投げ出された手足は痙攣するようにひくついています。
身体の中心部は吐精に項垂れて、髪と同じ淡い色の恥丘の毛は自身の放ったものとルークの唾液で濡れそぼっていました。
ジルの濡れた瞳に、覗き込むルークは認識できているのか――ただ虚ろに上方を見つめているのでした。
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